東宝 映画トピックス
「青の炎」レッドカーペットアライバル&完成会見、完成披露試写会
Date: 2003.01.28.
From: http://www.toho.co.jp/
URL: http://www.toho.co.jp/movienews/0301/06aonohono_kh.html
“演劇界の世界の巨匠”蜷川幸雄が21年振りにメガホンを取った「青の炎」(原作:貴志祐介)が、いよいよ完成! 3月15日からの全国公開に先駆け、去る1月28日に完成会見ならびに完成披露試写会が渋谷公会堂(東京・渋谷)にて行われ、蜷川幸雄監督、主演の二宮和也さん、松浦亜弥さん、鈴木杏さん、山本寛齋さん、秋吉久美子さん、中村梅雀さん、製作総指揮を務めた角川歴彦氏が舞台挨拶に立ちました。なお、この日の出席者はリムジンに乗って会場に到着。詰め掛けた観衆からため息ももれる中、真紅のカーペットを踏みしめての会場入りとなりました。
ここでは、熱気であふれかえったイベントの模様をレポートいたします。
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完成会見
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Q:完成した作品をご覧になって、どう思いましたか?
二宮和也さん(櫛森秀一役):
撮影中は自分がどのように撮られているかは、カメラが置かれている場所からしか想像できなかったのですが、仕上がった作品を観て、まず色がとてもきれいなことに驚きました。特にファーストシーンは注目だと思います。それから、細かい表情までしっかりと撮られていたことが印象的でした。
Q:21年ぶりにメガホンを取った感想はいかがでしたか?
蜷川幸雄監督:
久しぶりの映画ということで緊張しました。前の監督作があまりいい映画ではなかったので、「もうダメかな」と思っていたのですが、再び監督をやってみたら面白かったです。
隣にいるからというわけではないですが、二宮君が良かったですね。思っていたよりも繊細なものが色々と撮れて、とても楽しかったです。もちろんスタッフにも助けていただきましたが、言ってみれば僕は映画の世界では新人です。映画のスタッフから見ても説得力のある演出をしなければいけなかったので、常に見られているなという緊張感はありました。そういった意味では若い俳優に助けてもらいました。
アイドルと言われている人たちは、観客の欲望を集大成している人たちだと思います。そんな彼らの中に潜んでいる様々な繊細な感情をスクリーンに映し出すことができたのではないかと思っています。日本のジャーナリズムやお客さんは、外国の役者は評価するけれども、どうしても日本の役者を評価しないことが多いのですが、今回、二宮君、松浦さん、そして鈴木さんも、皆さんそれぞれ良い演技をしてくれたと思っています。特に、二宮君は世界の10代、20代のトップレベルの俳優たちに引けを取らないほど良い演技をしてくれました。「お前、偏差値が高いなー」などと声をかけながら撮影してましたね。
撮影の面では、ロケ撮影ができたことが嬉しかったです。舞台とは違ってリアリティのある絵を撮れますから。それから、瞬きや額の青筋、汗までクローズアップして撮れることも楽しかったです。
Q:映画初主演ということですが、撮影中に大変だったことは?
二宮さん:
初主演ということには、それほどプレッシャーはなかったのですが、撮影に入るまでが長かったので、色々と勉強することがありました。また、原作のある作品は初めてだったので、これも色々と勉強することが多く、その慣れない作業が最初は大変でした。原作と映画を別物にはしたくなかったので、貴志さんに納得してもらえるよう、原作にできるだけ忠実にしたつもりです。
Q:蜷川監督は、その厳しさが評判ですが、ご一緒してみていかがでしたか?
二宮さん:
とても優しくて、いい監督でした。
Q:それは、今監督が横に座ってらっしゃるからでは?
二宮さん:
いいえ、違います。足や手は飛んで来ませんでした(笑)。
Q:松浦さんと共演した感想は? また彼女から刺激は受けましたか?
二宮さん:
テレビで観たり、歌番組で一緒になった時に感じた印象と全く同じでした。頭が良く、落ち着いていて、どこかで必ず全体図を見ているというか、自分の位置を探りながら演技をしているのが分かって感心しました。負けないようにとまでは思わなかったですが、同じ位置で頑張れるように心がけてはいました。
Q:二宮さんたちには、どのような演技指導をされましたか?
蜷川監督:
演技指導はしませんでした。「ちょっと隣に来い」などと声をかけて話はしましたが、合い言葉は「任したぞ」、それだけでした。改札口を出たところで彼らが抱き合うシーンがあるのですが、そのシーンは何の打ち合わせもせず、シチュエーションだけを伝えて段ボールの中から隠しカメラで撮影をしました。要するに彼らが感じたことをそのまま演じてもらい、監督の僕はそれを信じること。それだけがプランでした。あとは彼らが全て自分で考えてやってくれました。
二宮さん:
「任せたぞ」、と言われると、自分で考えて行動を起こさないことには、各シーンが締まらなかったり、自分でも納得できないことが多かったので最初は戸惑いました。ですので、家に帰ってからも翌日の予習などをして現場に向かう日もありました。
Q:昨今の少年犯罪を引き起こす少年たちと主人公の櫛森秀一に、もし共通点があるとすればどんな点でしょうか?
蜷川監督:
難しい問題だと思いますが、17歳という大人でも子供でもない、あやふやな時期に様々な思い込みを抱いたり、世界との触れ方を拡大して解釈してしまうところに不幸があるし、若さというものの特権もまたあると思います。そういったあやふやな時期に水槽の中で息を潜めるように生きている部分が似ているのではないでしょうか。
Q:ロケ地ではファンに囲まれたりしませんでしたか?
二宮さん:
特にそういったことはなかったです。監督の奥さんが差し入れを持って来てくださったのが印象に残ってます。
Q:監督の奥さんはどんな方でしたか?
二宮さん:
とてもきれいな方でした。
蜷川監督:
醜いと言うわけないだろう(笑)。
Q:今日は嵐の他のメンバーも来場しますが、どんな風に映画を観てもらいたいですか?
二宮さん:
作品事体が分かりやすいので、単純に楽しんでもらいたいです。それから僕だけでなく、他の登場人物に目を向けても面白い作品なので、皆さんに注目して観てもらいたいです。
Q:お芝居と音楽活動、今後はどちらをしていきたいですか?
二宮さん:
どちらとは言えません。両方です。演技をすればするほど分からなくなってきています。まだ演技力でカバーすることができないので、分からないことは分からないこととしてそのまま映ってしまう、そういった部分を早く無くしたいです。もっと演技力を付けて、また映画にチャレンジしたいです。
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舞台挨拶(挨拶順)
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角川歴彦氏(製作総指揮)
この映画の原作は、1999年10月に貴志祐介さんの手で完成された作品ですが、出版された当初から、色々な人が私に薦めてくれました。しかし、この名作「青の炎」は、絶対に映画化できないであろうとも言われ続けてきました。私自身もそう思っていたのですが、一昨年の暮れに蜷川さんとお目にかかった時に、「この方に監督をお願いすれば、きっと『青の炎』は良い映画になるだろう」と確信が持てました。
そして、二宮君、松浦さん、鈴木さんらに出演していただけることになって、この映画が完成しました。原作に負けず、映画も最後は切なくて涙が出ることを請け合いの素晴らしい映画です。皆さん最後まで楽しんでください。
蜷川幸雄監督
今、入学テストの結果を待つ受験生の気分です。映画を観終わった時に、良い作品だと思ったら拍手をしてください。
東儀秀樹さん(音楽)
映画音楽は自分の好きな分野ですので、ワクワクしながら取り組ませてもらいました。作品のビデオを観ながら音楽を作ったのですが、二宮君と松浦さんが素晴らしく、涙を流しながら音楽を作りました。
二宮和也さん(櫛森秀一役)
櫛森秀一役の二宮和也です。今回、原作を何度も何度も読み返して、自分の中に軸を立てて一生懸命に取り組みました。その軸と言うのは、「どんな状況下であっても殺人はやってはいけないことだ」ということです。このことを皆さんの頭の中にも入れておいてください。
また、この作品は色もとてもきれいです。かわいい人もたくさん出ていますので、ぜひ、楽しんでください。それから、約2時間後にエンディングロールが流れますが、そこに名前のある方だけでなく、多くの皆さんに助けられてこの映画は完成しました。その人たちへの感謝の気持ちを込めて、映画が終わったら拍手を送ってください。
松浦亜弥さん(福原紀子役)
福原紀子役を演じました松浦亜弥です。映画は初出演でしたし、蜷川監督とも初めてのお仕事でしたので、まずお話をしようということで、2時間の予定でお会いしました。ですが……実際にお会いすると、「“あやや”とは何だか通じ合えた気がする」とおっしゃって、5分も経たないうちに終わってしまい、いきなり不安で一杯になってしまいました(笑)。
「これでいいのかなー?」と思っていたのですが、撮影が始まると、色々とアドバイスをくださいました。たまにとても難しい注文も出まして、「1ミリの笑顔を出してほしい」と言われました。1ミリを意識して笑ったことなどなかったのですが、私なりに感情を込めて演じたつもりです。
とてもいい映画なので、皆さん、じっくり観てください。
鈴木 杏さん(櫛森遥香役)
私も蜷川監督とは初めてのお仕事だったのですが、噂とは違ってとても優しい方で、灰皿も飛んで来なかったです(笑)。本当に面白い方でしたし、色々と教えていただいて、感激しどおしでした。
私が演じたのは二宮君の妹役です。実生活では、私は長女で妹がいるのですが、もし自分が主人公の秀一の立場だったらどうなってしまうだろう、と考えながら演じていました。末っ子の方、そして次男次女の方も、自分がお兄さん、お姉さんになったつもりで観てもらえれば感動してもらえると思います。楽しんでください。
山本寛斎さん(曾根隆司役)
二宮君の父親役を演じました。一生懸命、死にました。もう一度言います。一生懸命、殺されました……もう少し大きな声で笑ってください(笑)。
ここ最近にはない、とても良い作品になっています。映画が終わった時には、皆さんの目は“ウルルン”と潤んでいると思います。終わったら大拍手をお願いします。一緒にお仕事をして下さった皆様には心から御礼申し上げます。
中村梅雀さん(山本英司役)
蜷川監督との初仕事……楽しかったです! 監督はとてもチャーミングでいたずらっぽい人でした。楽しみながら演技をさせてもらいました。
皆さんの大好きな二宮君を私が追い詰めて行きますよー(笑)。優しく、優しく、主人公の心に沿うようにして追い詰めて行きますので、皆さん楽しんでください。
秋吉久美子さん(櫛森友子役)
出来上がった作品を関係者用試写で観ましたが、素晴らしい映画でした。撮影でご一緒したのは、二宮君、鈴木さん、梅雀さん、寛齋さん、残念ながら松浦さんとは絡みはなかったのですが、それぞれ年齢、分野、キャリアも違う皆さんです。それぞれが素晴らしい感受性を持っていらっしゃいました。そんな皆さんに囲まれて、昨年の夏は、思いきり悲劇を演じることができました。
蜷川監督が、二宮君を見る時の愛おしそうな目……少し妬けました(笑)。瑞々しい感受性が映画全体から溢れています。映画としてのフォルムは小さな殺人者ですけれど、画面から溢れてくる大きくて瑞々しい感受性に感動しました。皆さんにも享受してもらえたら嬉しいです。
貴志祐介さん(原作)
体調不良のため、残念ながらこの日の舞台挨拶に立ち会えなかった原作の貴志祐介さんからは、メッセージが届けられました。ご紹介いたします。
「映画『青の炎』は、期待を遥かに超える出来栄えでした。繊細な映像表現に加え、舞台劇を思わせる緊張感を持続させた蜷川監督には、原作者として、ただただ脱帽しています。蜷川監督の演出に加え、主演の二宮和也君、松浦亜弥さん、鈴木杏さんたちの瑞々しい演技と秋吉久美子さん、中村梅雀さん、山本寛齋さんらの渋い大人の存在感が、がっちりと噛み合って2時間の上映時間が瞬く間に過ぎていきました。
体調不良で、本日この場にいられないことが残念でなりません。 私自身も次回作、「見えない扉」を更に面白いものにしなければと決意を新たにしました。この映画は一人でも多くの皆さんに観ていただきたい、そう胸を張ってお勧めできます。じっくり楽しんでください。
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この日は多くのセレブも鑑賞に訪れました。その一部をご紹介いたします。
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■■■ 豊川悦司さん ■■■
Q:ご覧になってみて、いかがでしたか?
豊川さん:
とてもよかったです。アイドルの方が主演されているので、「どうかな」と思っていた部分もあったのですが、二宮君、松浦さんともに素晴らしかったと思います。山本寛斎さんもふだんとは、まるで違った顔を見せていましたね。
Q:蜷川監督の21年ぶりの映画ということでしたが。
豊川さん:
「21歳の監督が撮ったのでは?」と思うほどの青春映画でしたね。
蜷川さんほどの演出家ですから、21年ぶりの映画ということで、大きなプレッシャーもあったと思うのですが、監督も出演者も、全て若い人が作った映画のような印象でした。刺激を受けました。
■ 山本未来さん ■
■ 筒井康隆さん ■
■■■ 「嵐」 松本 潤さん、相葉雅紀さん、大野 智さん ■■■
Q:映画をご覧になっていかがでしたか?
松本さん:
二宮君が普段とはまるで違ってましたし、映画を観ていて、これだけ息ができなかったのは初めての体験でした。細かいところまで凝っているので、飽きなかったですし、全てを目で追いきれないほどでした。
相葉さん:
感情の揺れを些細なところまで押さえていたので、切なくなりました。
大野さん:
二宮君が演じた主人公の気持ちに同化して観ていたので、ちょっとブルーです。表情にも伝わるものが多かったので、映画の世界に入り込んでしまいました。映画の中では、いつもの二宮君がどこかに飛んでしまっていたので、今後、二宮君を見る目が変わってくるのではないかなと思います。
Q:撮影期間中の二宮さんはいかがでしたか?
松本さん:
僕は、たまたま別の仕事で二宮君が撮影していた隣のスタジオを使ったことがあったので、二宮君のところに顔を出したのですが、現場の雰囲気がとても明るかったです。
ですから、明るい要素も入っている作品なのかなと思っていたのですが、完成した作品を観て、これだけ切ない作品だと思っていなかったので、いい意味でショックを受けましたね。
大野さん:
他の出演者の皆さんも役にとても入り込んでいて、まるで自分も一緒に映画の中の世界にいるような感覚になりました。
Q:二宮さんから映画の感想を聞かれると思いますが、何と声をかけますか?
松本さん:
僕は単純に面白いと思ったので、彼に素直にそう伝えます。
相葉さん:
面と向かって言うのは恥ずかしいので、僕はメールで感想を伝えます。
大野さん:
僕は会って感想を言いますね。そして、映画のことを色々と聞いてみたいです。
Q:今回、嵐のメンバーの一人が映画に出演したわけですが、皆さんも刺激を受けましたか?
松本さん:
同じグループなので対抗意識はないですが、やっぱり刺激は受けますね。二宮君も含めて、僕らも面白い作品に出会えればいいなと思います。
相葉さん:
お互いに頑張っていこうという気持ちになりました。
Q:最後に映画のPRをお願いします。
松本さん:
嘘ではなく、僕らがPRをしなくても自然とお客さんが入る、いい映画だと思います。
相葉さん:
僕は、単純に本当に面白かったです。
大野さん:
僕は、観ていて主人公の気持ちに入り込んでしまったくらい、惹きつけられるものがありました。観て色々と考えてもらいたいです。
松本さん:
「青い炎」というタイトルが、まさに作品のテーマにぴったりだったと思います。また、重いわけではないのですが、色々と考えさせられました。それから、「こんなにも切ない殺人者が、かつていただろうか」……「いないよ」と思ったのですが(笑)このキャッチコピーもイメージに合っていて良いと思います。
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