2005年1月12日水曜日

making

「tokyo tower」
プロダクションノート

  Date: 2005.01.12.
  From: http://www.tokyo-tower.jp/
  URL: http://www.tokyo-tower.jp/note/contents.html



撮影初日

撮影初日はとても暑い一日だった。ファーストシーンは耕二と喜美子の口論のシーン。寺島しのぶさん演じる人妻・喜美子が、年の離れた大学生の恋人・耕二(松本潤さん)に対して不満をぶつける。朝一番から激しいテンションの撮影だ。

冬という設定なので、コートと革ジャンで熱演する。寺島さんがコートにハイヒールで全速力で走ってくる。激しい怒りとすがりつくような表情が印象的。

この初日から登場したのが、シトロエンC3。喜美子の愛車で、耕二との出会いから別れまでを見届ける重要な車。クライマックスではかなり激しいカーアクションもあり、シトロエン・ジャポンの全面協力により耕二と喜美子の激しい恋愛を見事に盛り上げている。

夜の部の撮影は岡田准一さんと黒木瞳さんのシーン。

ラフマニノフを演奏するピアノ・サロンコンサートを見た帰り道という設定。

黒木さんの衣装はすべてヴィトンでそろえたそう。ノースリーブシャツ、赤のドレススカート、白の毛皮コート、ミンクの毛皮のモノグラムバック。詩史は代官山のセレクトショップのオーナーをし、CMプランナーの夫もいるという、大人の女性としての余裕を感じさせるファッションにこだわった。そんな二人がエレベーターの中でキスをする。

人妻である詩史と大学生の透との、ひと時の幸せな瞬間は、激しいキスだけれどどこか悲しげな感じがした。


同級生の母親と…

耕二の働くプールバーでの撮影。新木場のアゲハというクラブに、バーカウンターやビリヤード台、階段が作りこまれ、耕二が働くプールバーが出来上がる。

耕二と透は高校時代の同級生で、耕二がアルバイトしているプールバーで同窓会を開いているという設定。高校時代に透は詩史と付き合い始めた。これに刺激を受けた耕二が平山あやちゃん演じる同級生の吉田の母親と関係を持ってしまい、なんと現場も見られてしまうのだ(!)今日は久しぶりの同窓会で、そんな過去を持つ吉田と再会するシーン。平山あやちゃんはいつもと違って、耕二への複雑な想いを秘めて現れる、少々エキセントリックな女の子役。大きな瞳の強いまなざしが、今回は恐ろしい表情に写る。本人は自ら悪役をやりたいと、この役を楽しんでいるそう。


女同士の激突

同じプールバーにてアルバイト中の耕二の所に、吉田と、人妻の喜美子、何も知らずに付き合う同世代の彼女の由利(加藤ローサさん)とが鉢合わせになるという修羅場のシーン。この日は朝8時からスタートだが、終わったのは朝。撮影自体も修羅場なのだが、岡田くんが木更津キャッツアイで使った「ダブル太陽だね」と笑い、徹夜覚悟の現場を和ませてくれる。加藤ローサさんも初めての映画撮影で緊張している様子。同世代の平山あやちゃんと話しこんでいる。このシーンにMSNメッセンジャーが特別協賛。ネットカフェの雰囲気を演出しています。平山さんがパソコンでメッセをしながら、高笑いするシーンは必見です。

そして、まずは由利と吉田が鉢合わせになる。そこにエプロン姿の貴美子が現れ、自分には夫もいるのに、耕二にのめりこんでいく自分自身に歯止めがきかなくなり、コントロールできない感情をぶつける恐ろしい修羅場。

晩御飯用に作っていた酢豚が炎上してしまい、その足で耕二のもとにかけつけるというシーンだが、いろんなカットから撮影をするので、何度も何度もテンションの高い芝居が繰り返された。


酢豚の秘密

鎌倉まで移動し、喜美子の家庭である「川野家」の撮影。昭和3年に建てられた「景観重要建築物」の指定を受けた立派な家だ。現在も住居として普段使われているが、『木曜組曲』など映画やTVの撮影でも使われることが多いそう。久しぶりの東京郊外ロケ、一軒家での撮影なので、スタッフもなんだかリラックスモード。この日は喜美子の夫・川野役の宮迫博之さんの登場。先日、エプロン姿で修羅場を演じた秘密が監督から明かされる。夫の好物である「酢豚」とは、今夜は夫婦の営みがあるという夫からの合図なのだという。だからこそ、夫から心が離れてしまった喜美子は酢豚つくりの途中で耕二のもとに走ったという。監督の裏の設定にスタッフ一同納得!

「今日は酢豚だな…」と妻のお尻をさわる宮迫さんの演技は必見だ。


命綱ものの撮影

透が詩史に別れを告げられ、絶望してビルの屋上から東京タワーを眺めるシーンの撮影。汐留にある共同通信ビルの屋上での撮影だが、この日は雨風が強く、かなり危険な状態となった。命綱をつけて撮影したほうがいいのでは?との声も上がるほどで、スタッフの緊張感も一気に上がる。強風と雨の中、岡田さんの演技が冴え、いたいけなシーンになった。

しかしあまりの強風に透が詩史からプレゼントされたという大切な小道具、ロザリオが落ちてしまう!これはスタッフが探しまわったけれど監督のイメージ通りのものが見つからず、黒木さんの私物をプレゼントしてもらったという一点もの。これがなくなったら大変だ!屋上階は編み貼りになっており、運良く下の階に挟まっていた!落ちたとはいえ、200m上空でのまさに奇跡。


別荘へのこだわり

源孝志監督は別荘にはとてもこわだりがあった。透と詩史が最高に幸せな瞬間を過ごし、詩史の夫とニアミスするという最悪な展開になる大切なシーン。イメージに合った別荘がなかなか見つからず、撮影中にもロケハンが繰り返された。スタッフは都内近郊にある別荘はすべて探したというほど苦労したそう。最終的にやっと見つかった葉山の別荘はまさにイメージ通り!詩史が透に初めて手料理を作ってあげるという設定で、黒木さん直伝のボンゴレロッソの作り方をスタッフに教えてくれたりした。

トマトを最後に足すのではなく、アサリと別に先に煮込んでおくのがポイントらしい。

海辺のデートも含め、絶景での幸せな撮影となった。ここで一旦は日本部分のクランクアップを迎えた。


一路パリへ!

原作にはないラストシーンを撮影に、黒木さん、岡田さんと、監督、撮影部、照明部のみの厳選されたスタッフで一路パリへ飛ぶ。黒木さんも岡田さんもパリは今回初めてだそう。

スタッフはリュック・ベッソン率いるヨーロッパ・コープ傘下、ドック・プロダクションの一流スタッフ。『悲しみよこんにちは』などで知られるベテラン女優のミレーヌ・ドモンジョもスペシャルゲストとして登場してくれた。セーヌ川にかかる橋ポン・デザールの上で、夕焼けの中で二人が出会うシーンの撮影では、パリは20時ごろまで日が落ちないとはいえ、夕景を狙っての撮影はかなりギリギリのタイミング。ここを撮り逃すわけにはいかない。スタッフの凄まじい集中力が発揮されました。もう日没寸前というところで、なんとか撮影終了。橋の上の二人を遠景で撮ったシーンは奇跡的な美しさ。最後は抱き合って喜ぶ二人。すべての撮影終了後、ささやかなシャンパンパーティーが開かれる。充実感いっぱいの面々。黒木さんから「私も恋がしたいなー」との感想がもれた。

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