2007年4月11日水曜日

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ドラマタイアップのシナジー効果
  Date: 2007.04.11.
  From: http://www.oricon.co.jp/
  URL: http://www.oricon.co.jp/news/special/43641


『花より男子2(リターンズ)』に見る
ドラマ・タイアップのシナジー効果


当月度シングル売上を支えた宇多田、嵐の好調

3ヶ月ぶりに前年実績を上回った当月の音楽シングル売上。それを支えたのは、月内売上約49.1万枚の宇多田ヒカル「Flavor Of Life」と、約36.8万枚の嵐「Love so sweet」の2作品だった。ともに前作実績はおろか、宇多田ヒカルは2003年「COLORS」以降、嵐は2002年「a Day in Our Life」以降、シングル作品としては自己最高の売上を記録するヒット作となっており、前年割れ続きのシングル市場を盛り上げた。

ここで注目すべきは両楽曲のタイアップである。この2作品とも、TBS系ドラマ『花より男子2(リターンズ)』のそれぞれ挿入歌・主題歌に起用されたことが、大きく売上を後押しした。「ドラマ・タイアップ」は、タイアップの手法としては古典ではあるが、両作品が月内売上1位・2位を占めた今、もう一度、「効果的なタイアップ」とは何かを、考える必要があるのではないか。

そもそも、今クールの連続ドラマは、近年まれに見る好調に沸いた。TBS系『華麗なる一族』を筆頭に、『花より男子2(リターンズ)』と、NTV系『ハケンの品格』の3作品が、平均視聴率20%以上を記録。(グラフ・:今クールドラマの視聴率推移)同一クールで、3作品が平均視聴率20%以上を記録するのは、11年ぶりのことであり、「テレビ離れ」が叫ばれる昨今においてはますます異例といえる結果となった。ここで、注意しておきたいのは、この3ドラマのうち『花より男子2(リターンズ)』の使用楽曲が飛びぬけて高い「タイアップ効果」を記録しているという点である。つまり、視聴率の高さもさることながら、ドラマと楽曲との「シナジー効果」の重要性に、再びスポットライトをあてる必要があるだろう。


「クリエイティブ・タイアップ」以降のドラマ・タイアップ

ドラマ・タイアップにおいて、「シナジー効果」が重要視され始めたのは、「クリエイティブ・タイアップ」が話題となった頃からだろう。通常のドラマ・タイアップでは、もはや思うほどの効果が期待できなくなり、より作品と密に連携した楽曲使用が模索された結果、出てきたのがこの手法だが、NTV系『野ブタ。をプロデュース』の修二と彰「青春アミーゴ」(累積売上162.6万枚)をはじめ、前年・前々年と確かに大きな効果を上げてきた。

そして、一連の集大成ともいえるのが、TBS系『タイヨウのうた』である。音楽ドラマならではだが、沢尻エリカ演じる主人公雨音薫が歌う「タイヨウのうた」がドラマ内で重要な小道具として登場。ドラマそのものは視聴率10.3%と伸び悩んだにも関わらずシングルリリースされた同作品は、累積売上48.9万枚を記録。その年の女性アーティスト・シングル作品でもっとも高い売上枚数を達成するという成功を収めた。

こういった「クリエイティブ・タイアップ」はドラマそのものが音楽と密に関わっている必要があるため、制約の多い手法である。しかし、これらの成功例は、楽曲とドラマの相性、つまり、楽曲がドラマにどれだけ「はまった」かが、いかに重要であるかを再確認させるに至った。今クールの『花より男子2(リターンズ)』のケースは、表面的にはオーソドックスなタイアップの形をとっているように見えるが、ドラマ内での楽曲使用の巧みさはよく指摘されるところである。このケースを見るに、「クリエイティブ・タイアップ」の教訓は確実に活かされていることが伺える。

いかに、楽曲の印象度を高めるか、これはタイアップに限らず、広告の手法の鉄則ではあるが、購買の際のリスナーの目がシビアになった昨今、この「鉄則」を今一度再確認する必要がありそうだ。

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